8歳の生徒さんが、ABRSM(英国王立音楽検定)のピアノグレード4にDistinctionで合格しました!

ABRSM合格記

2回目のパフォーマンスグレード受検!

毎週私のピアノレッスンを受講してくださっているヨーロッパにお住いの8歳の生徒さんが、今年3月末に受けたABRSM(英国王立音楽検定)のパフォーマンスグレードのピアノグレード4に、無事Distinctionで合格しました!

music_piano
music_piano

審査員の先生からは、いいところをたくさん見つけていただいただけでなく、今後の参考にもなる講評もいただき、私も嬉しく思っています。

今回は、受検までの過程や、提出ビデオの撮影で特に工夫したことなども書いていけたらと思います。

〈受講者の方のプロフィール〉

・年齢 8歳
・ピアノ学習歴 約2年半ほど(ヴァイオリン専攻)
・これまでのABRSM(英国王立音楽検定)受検歴 
ピアノグレード3、音楽理論 グレード2

受検しようと思ったきっかけは?

お母様に、受検しようと思ったきっかけを伺いました。

お母様
お母様

去年ピアノグレードを受検して、バランス良くプログラムを勉強できるのがいいな、と思い、今年も引き続きトライしようと思いました。

昨年はココナラでレッスンを始めさせていただいてから、初めてABRSMの受験に挑戦し、無事ピアノグレード3と音楽理論グレード2に合格していました。

ABRSMのパフォーマンスグレードとは?

ABRSM(英国王立音楽検定)とは、イギリス発祥の音楽検定で、毎年約90ケ国で実施され、毎年約63万人以上が受検する、世界最大規模の検定です。

その歴史は驚きの120年以上で、日本のYAMAHAのグレード試験のモデルにもなっているそうです。

ピアノグレードは1(初心者レベル)から8(音大受験レベル)まであり、対面での試験は、

①課題曲3曲の演奏
②初見演奏
③口頭試問

からなっています。

ABRSMのパフォーマンスグレードは、ロックダウンなどで状況が見えなくなった2020年に始まった、新しい受検スタイルの音楽検定です。
ご自宅などで演奏を撮影し、そのビデオを送って審査していただくので、通常のような初見演奏などは含まれません。

ただし、課題曲+自由曲の計4曲の演奏が求められます。

どんな方にお勧めの検定でしょうか?

多くの国では、対面での試験も再開し始めています。
そんな中でも、ビデオ審査であるパフォーマンスグレードを受けるメリットは何でしょうか?

①ご自宅など使い慣れたピアノで、何度でも撮影できます。

通常の対面試験では、会場に行き、そこにあるピアノで演奏することになります。どういったピアノか、会場の雰囲気は?など事前に知らずに受検すること、また1回限りの演奏で評価されるのは怖い、という方もいらっしゃるでしょう。

その点、パフォーマンスグレードなら何度でもご自宅などで撮影できるので、期間や時間をかけて、じっくり撮影に取り組むことができます。
ピアノは電子ピアノでも可能、また撮影はスマートフォンなども使用可能です。

②初見演奏や口頭試問がないので、準備の際に演奏だけに集中できます。

ABRSMの初見演奏や口頭試問は、決して簡単ではありません。
グレードが上がるごとに、求められるスキルも上がっていくので、一朝一夕でできるような内容ではないと思います。日々の練習や訓練も必要になってきます。
特に初めてABRSMを受検される方は、試験内容でピアノ演奏以外にも取り組むことは、プレッシャーに感じる方もいらっしゃると思います。

自由曲の1曲は増えますが、ピアノ演奏だけに集中して取り組むことができるのも利点だと思います。

③会場が遠い、またはまだ対面試験が再開されていない地域にお住まいの方に最適です。

世界的に開催されているといっても、もちろんABRSMが受検できない国もあります。
また通常であればイギリス人の審査員が試験開催国に訪れ審査にあたるので、まだまだ対面試験を再開できない国にお住いの方もいらっしゃるでしょう。

そういった方も、パフォーマンスグレードであれば受検できることが多いです。
実際ココナラの私のレッスンでも、EU圏、アジア圏(日本、シンガポール、台湾、香港など)に在住の方たちがご受講くださり、実際にABRSMを受検されています。

どういった難しさがあるのでしょうか?

パフォーマンスグレードはとても利点が多く、対面試験よりビデオ審査がいい!と思う方もいらっしゃるでしょう。
でも、ABRSMの方でもよく考えられていて、決して受検が簡単になったわけではありません。

お母様にも難しかった点を伺いました。

お母様
お母様

いろいろな時代の曲を学べるので、練習自体は楽しく続けることができました。
ただ動画はノーカットで撮らないといけないので、いい緊張感をもって撮影できるようにいろいろと工夫が必要でした。

パフォーマンスグレードの難点は、ノーカットでの撮影(一切の編集をしてはいけない)という点だと思います。

music_piano
music_piano

これは、ビデオ撮影に挑戦された方は皆さん感じる難しさだと思います。下記のように感じる方も多いかと思います。


①ビデオの取り直しできるからこそ、完璧な演奏をしたいと思う。

②何度も取り直すが、疲れも出てきて、集中力が保てない。

③さらにミスも増え、段々自信もなくなってくる。最初は完璧を目指していたけれど、もうこの程度でもいいか…と諦めてしまうようになる。

これはとてももったいないサークルだと思います。せっかくのパフォーマンスグレードの利点を活かせていないことにもなってしまいます…。

パフォーマンスグレードで気を付けたことは?

今回の8歳の生徒さんは、昨年のピアノグレード3の合格後はしばらく他の曲も取り組んでいただき、受検のための基礎ができてきた秋ごろからグレード4の曲も徐々に練習を始めました。

前回のグレード3での経験も参考に、今回のグレード4では、

①ビデオ撮影に時間をかけること(1~2か月)
②細かいことまでアドヴァイスさせていただき、納得のいく演奏に仕上げること
③途中で諦めてしまわないように、工夫しながら撮影を楽しむこと


を目標に、2月ごろから撮影を開始しました。
その際、もちろん

・プログラム順(プログラム構成)
・それぞれの曲のキャラクターの理解と表現
・強弱などコントラストを付けること

もとても意識しながら準備を進めました。

そして、Distinctionで合格!

2月ごろから、レッスン内でもビデオ撮影を始めました。レッスン外でも撮影をしていただいていましたが、やはりすぐにフィードバックができることや、調整して再撮影に進めることから、講師も一緒に撮影させていただいた方がより効率的だと思います。
期限まで諦めずに撮影に臨んだところ、最後にはとても納得のいく仕上がりになりました!
前回と比べても、特に最後の1か月には見違えるように上達し、レッスンで話したこともみるみるうちに改善されていきました。

合格したご感想は?

そして、無事にピアノグレード4にDistinctionで合格することができました!お母様にご感想をお聞きしました。
「前回はmeritでの合格だったのが、今回はdistinctionをいただけて、娘はとても嬉しかったようです!
いただいた好評には、今回工夫して演奏していたことを全て理解していただいていることが伺え、特に演奏の正確さや、それぞれのキャラクターを理解し様々なコントラストをしっかり表現できていることなどをお褒めいただいていました。

レッスンでの、音楽理論や試験曲以外の進行具合について

昨年からピアノと同時に始めた音楽理論も、グレード4に入りより高度な内容になってきました。また、スケールの練習もしっかり進んでいて、さらに難しい曲に取り組める準備がしっかりできてきていると思います。


ピアノグレード5~8はますます難易度もあがってきますが、この8歳の生徒さんは、毎週のレッスンを通して

・じっくり話をきき、普段の練習に活かすこと

・何が必要かよく考えて、効率よく練習をすること


・ピアノや音楽理論の勉強を習慣にすること


がしっかりできていると感じています。習慣自分で考えることがいかに大切か、とてもよく分かります!

私のレッスンでは、ABRSMの受検のためだけでなく…

①音楽が生徒さんの人生にとって大事な存在になること

②これからの時代を生き抜く「想像力」や「習慣を作る力」を育てること


③自分で理解し音楽を作っていく力を身に付けていただくこと


を目標にし、日々生徒さんの成長を願ったレッスンを行っています。

もちろん実際にABRSMを受検するかどうかは、ご自由に決めていただけます。
レッスンについては以下のリンクをご覧ください♪

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